俺はよく、後悔のない人生を歩みたいと言う。俺は、愛する彼女にも後悔してほしくない。
でも、俺と一緒になった事を後悔してるって、言われた事あるよ。
彼女は「私は幸せになっちゃいけない」と言うが、そんな事はない。自分の幸せは、自分で決めるもの。愚行権を行使したら良いんだ。
こんな所で、終わって良いはずはない。
俺は彼女の人生に介入しただけでなく、その事によって恋人はおろか、様々な人に迷惑をかけて、人生を破壊してしまった。
歯車が狂い出したのは、パンデミックの渦中で会社が倒産した辺りか。そんな事で、この恋が終わって良いはずがない。
感染症に負けるのか? 俺達の愛は。
否、コロナ禍というより、俺の過ちが招いた結果だ。冷静さを欠いたら、正しい選択が出来ない。そのせいで、幾度となく彼女に迷惑をかけた。
俺は、彼女と幸せになりたいし、家庭も持ちたい。でも、怖い。
彼女曰く、「上手くやっていける気がしない」
不幸が続くのは想像に難くないし、そのような現実が来る事は容易に想像できる。でも、幸福が続くなんて、にわかには信じ難い。
俺は彼女と出逢うまでの22年間、苦痛を味わい、耐え難きを耐えてきた。だから、幸せになれるとか、それが続くとか、そんな風には考えるのが難しい。
いつか幸福な日常も崩れ去る。そんな風に、悪く考えてしまう。だから俺は、彼女が浮気するんじゃないかとか、何処かへ去ってしまうなんて、悲観する。俺は、「幸せになれない人間なんだ」と思ってしまう。
でも、それでも、希望を見出したい。
その目標に向かって、彼女と突き進んでいたい。そういう道のりを歩む事もまた、幸せだと思うし、素敵な人生だ。
悲観主義に走るのは、もう辞めたい。彼女も、ネガティブを捨ててほしい。
幸せになろう。