俺は彼女の事を幸せにできないんじゃないかと思う時がある。そう言ったのは、今日、電話での事。その言葉は、自信のなさの現れだ。
彼女は、俺のそばにいるだけで、幸せだと言った。でも俺は、未来への漠然とした不安があるし、これから先も、幸せを約束できるような、そんな人間じゃない。
彼女は前から、男らしくて、頼り甲斐のある男がタイプと言うけど、俺はそんな人間じゃないし、そうなれそうもない。
俺はただの自殺志願者で、過去に何度か自殺未遂を試みてるし、1人で居ると、死にたくなる事が多々ある。
俺は彼女にふさわしい人間じゃないと感じてしまうし、つらいし、苦しいし、だから、俺と一緒になるべきじゃないのではないか。幸せになれないどころか、苦しめてしまうだけじゃないか。そう考えてしまう。
ネガティヴ思考は生まれつきだ。もう、俺はどうしたらいいのかわからないと、1人で泣き叫んだ事もある。
彼女は、それでも一緒にいたいと言ってくれた。一緒にいればお互いに幸せを感じられる。
これでいい…のだ。
過去も、未来も、今はとりあえず置いといて、今この幸せを、噛みしめて生きていこう。
それで幸せだし、それが幸せだ。
今日死んでもいい生き方をするのが、俺の人生だ。
彼女は、俺の生き甲斐として、そこにいてくれる。愛してるし、離れたくない。なのになぜ、突き離すような事をしてしまうのか、自分でもよくわからない。
幸せを恐れているのだろうか。また、彼女が愛想を尽かして出て行くかもしれないとか、恐怖が俺の脳内を渦巻いていく。幸福が俺から消え去ってしまうという不安が、トラウマになってる。
しかし、これは自分の中で決めている。
これは通過儀礼の様な恋愛でもなく、プラトニックラブですらない。最初の恋だからといって儚く終わる事はしたくないし、最後の恋愛で、最高の関係にしてみせるんだ。
俺の人生に幸せを与えてくれた彼女を、絶対に俺が幸せにしてみせる。