最初で最後の、最愛。

忘れよう、朽ちよう。

This Is Love.

 

 ラブホテルを9時に出て、そこからショッピングモールへ向かった。数ヶ月前から彼女が見たがっていた映画を見るのだ。

 

 車中、宇多田ヒカルを聞いた。出逢った頃の気持ち、俺はまだ覚えてる。彼女は忘れた。

 

 その頃の俺は、暇を持て余して、自由なのに幸福ではなくて、むしろ苦しみに押し潰されていた。キルケゴールは、"不安は自由の眩暈である"と言ったが、言い得て妙である。

 

 予期せぬ愛が自由を奪った。彼女の為に時間を割くようになったので、確かに俺は自由じゃないのかもしれないが、その代わり幸せを得て、満足である。彼女が俺に幸福を与えてくれたのであると、改めて感じた。

 

 

 映画館に着いた。

 

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 端的に感想を言うと、予告編でわかる展開以上の事はない。ただ、ちょっとウルってくるし、共感する部分も多い。あと、しょうもないボケが多くて、それが俺のツボに合うし、笑えた。

 

 菅田将暉演じる。付き合った当初は、幸せな今の維持を望んでいたくせに、就活するようになると人が変わってしまって、言い換えると、大人に成長した。

 

 有村架純演じるは、ロマンチックな恋愛を望んでいた。スキンシップをちゃんと取っていきたいとか。恋愛っていうのは、その現状維持であると捉えていたのである。

 

 それに対し麦は、恋愛と結婚を別物として考える節があって、相手への愛が薄れていたとしても、それでも幸せな家庭を築けると考えていた。むしろ、だからこそなのかもしれない。マンネリなのにプロポーズもした。

 

 すれ違いだった。絹はもちろん拒否した。嫌いになった訳じゃない。ただ、愛が無くなったのだ。

 

 どちらも確かに悪くない。でも、2人は結婚できない。

 

 現状維持を望んでいた麦自身が、現状維持出来てなかったのである。良い意味でも悪い意味でも変わってしまって、それは成長でもあるんだけど、何とも言えない、ツラい話である。

 

 絹は学生時代のまま、麦を愛していた。絹自身は、ちゃんと現状維持だった。なのに、その愛が返ってこなかったら、そりゃ別れるよな。スキンシップを大事にしたい絹とって、セックスレスは地獄だろう。愛し合える事が、絹にとっての幸せだったのだと思う。

 

 趣味嗜好が一緒で、はたから見たらお似合いカップルだけど、上手くいかなかった。理由は、コミュニケーション不足にあると思う。

 

 すれ違いってそういう事だよ。話し合いを大事にしていれば、お互いを理解していれば、こんな結末にはならなかった。わかろうという意思を麦が持たなかったから、破局した。

 

 その、別れを告げる日ですら、2人は同じ時に考えていて、麦が別れようって言う前から、絹は何となくそれを察していて、見ていて苦しかった。こんなにも、分かり合えてる関係なんだよ。上手くいきそうな2人じゃん。

 

 別れた後も、2人は相手を想ってる。どこかでボタンを掛け間違えた。仲良く続けられる世界線があっただろうに。

 

 

 精神的にも肉体的にも、コミュニケーションって大事だ。男と女で考えが違うのは当たり前だけど、だからこそ意見交換が大事で、建設的な会話も時にはしていかないと、上手く関係は続かんね。

 

 この映画、学ぶ事の多い作品だと思う。

 

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 映画を見終わったら、またラブホテルへ。スーパーの弁当とお菓子を持ち込んだ。劇場版仮面ライダーを観る。雰囲気もクソもない作品(笑)

 

 せっかくラブストーリーを観て良い感じなのに、あえて特撮を観るあたりが、俺らしいだろ。戦闘シーンに釘付けとなりながら、ご飯を頬張る。

 

 「よく食べるね」と彼女が言った。

 

 俺は少食だった。彼女と別れていた期間は、1日1食。昼の賄いしか口にしていなかった。そのような食生活は、彼女と出逢う前に似ている。そう思うと、俺は彼女のおかげで健康的な食事が出来ている。

 

 風呂は別々に入った。時間に余裕があるから、俺は長風呂がしたかった。疲れを癒すには、熱い風呂に長く浸かると良い。

 

 冷たい枕と温かいベッド。幸せな時間は、穏やかに過ぎていく。

 

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