【パプリカ】米津玄師が"戦争"をテーマにした理由は、オリンピックの起源にあった

なぜパプリカという曲名なのか？
PVに隠された秘密とは･･･
オリンピックの起源に秘密があった！
参考文献・出典

歌には、作者からのメッセージが秘められているよね

今日は俺が好きな歌、『パプリカ』について紐解いていくよ！

申し訳ねえな〜。これは申し訳ない。よねづけんしなんだよな〜。けんし。げんしではなく。づは濁るけどけは濁らないんです。あ〜これはわからない。覚えにくい。申し訳ないですよ。申し訳なさがとんでもない。げんしじゃなくけんし。声に出した時も違いが微妙すぎて訂正しづらい。とてもすいません。
— 米津玄師　ハチ (@hachi_08) September 20, 2018

なぜパプリカという曲名なのか？

　去年から社会現象を巻き起こしているこの曲、パプリカ。街中で流れていると若者は口ずさむし、子供たちは踊りだす。読者の皆さんも、一度は聞いた事あるのではないだろうか？

　そして、こうも思ったはずだ。

　「なんで、『パプリカ』という名前なんだろう？」

　俺が調べた結果だと、米津さんはこう仰っている。

これも説明すると難しいんですけれど、「なんでパプリカなのか?」って訊かれたときには「わかりやすい意味はないです」って一言で説明できちゃうんです*1

　揚げ足取りみたいな解釈になるが、難しくわかりにくい意味が含まれているとも取れる。事実、ファンの皆が戦争との類似点を考察しているのが印象的だった。

　それを説明にする前にまず、パプリカの花言葉について知ろう。『君を忘れない』*2だ。この予備知識を持ってもらったまま、考察に入ってほしい。

PVに隠された秘密とは･･･

米津玄師 MV「パプリカ」Kenshi Yonezu / Paprika

上の動画、投稿日は8月9日。長崎市へ原子爆弾が投下された日*3。パプリカのCDが発売されたのは、8月15日。終戦記念日。

　ここで終われば、ただのこじ付けで終わる。だが、まだまだ判断材料が溢れている。

赤いマントは防災頭巾を表している？
（1:15）ブランコから降りてバンザイをしたまま空中で止まっているが、その姿は広島市にある『原爆の子の像』と酷似している。
その場面では無数の鶴が飛んでいる。恐らく千羽鶴を表現してる。
（1:29）子供には少女の姿が見えているが、大人には見えていない。
少女は恐らく戦争で亡くなった子供。お盆で帰ってきた幽霊？
(1:55)花火の形が彼岸花。花言葉は『悲しい思い出』、『また会う日を楽しみに』*4
火花が不死鳥（フェニックス）になる。これは復興の象徴。*5
(2:23)成長した主人公が持っているのはマリーゴールド。花言葉は『変わらぬ愛』*6。メキシコでは死者の日に祀る花。*7お盆とは死者の日だから、ここに繋がりを感じる。
(2:41)少女だけ成長していない。既に亡くなっている説を裏付ける。
(2:43)風車がおんぼろになって草を被っている。時間経過を表しているが、少女が歳をとらない理由は･･･。
ここでもまた彼岸花。別名、『死人花』、『幽霊花』*8
(3:05)再度、『原爆の子の像』のポーズをとっている。印象的に数秒続く。

　冒頭から幾度となく出てくる魚にも、多少の意味があるんだろう。けど、恥ずかしい事に知識がないので考察のしようがなかった。もしご存じの人がいたら教えてください。

　さて、ここまで読んでこう思った方もいらっしゃるかもしれない。

　「そもそもなんで、オリンピックの曲に戦争の歌を選んだのか？」

　その謎は、オリンピックの誕生を辿る事で紐解かれる。

オリンピックの起源に秘密があった！

　近代オリンピックの父、ピエール・ド・クーベルタン氏。彼は、廃れていた古代オリンピックを復興した人物だ。

　ではまず、古代の方からざっくり説明しよう。

古代オリンピックは紀元前776年に古代ギリシアのエリス地方にあるオリンピアで始まったとされている。オリンピアはゼウス神の聖地であり、オリンピア競技はゼウス神に捧げる競技祭として始まったとされる。*9

　要は、日本人が神輿を担いで踊るのと同じく、神様の為にスポーツを行っていた。それをクーベルタン氏が再び世に広めた訳だが、上記のような宗教的な一面は削られた。日本オリンピック委員会が「世界平和を究極の目的としたスポーツの祭典」*10と言うように、世界中の国々が友好関係が築けるように始まったもの。つまりは、戦争を無くすキッカケとして。

　だからこそ、東京2020の応援ソングは戦争にまつわる曲なんだろう。そう思って聴くと、今までとは違う風に感じ取れるのではなかろうか？

　上記の考察では著作権の問題で言えなかったが、歌詞と登場人物の動きが合致していて、新たな意味を成すのが面白い。ぜひもう一度、パプリカを聞いてもらえればと思う。

　パプリカの花言葉にある通り、戦争があった過去は忘れてはならないのだから。