刺激中毒

今日が命日でもいいように、過去を悔やまず、未来を恐れず、現在を生きる。

人狼ゲーム デスゲームの運営人を観た【結婚するまであと9日】

 

 

 

 人狼ゲームシリーズは、B級映画に思えて、そんじょそこらの作品よりは伏線回収が上手いし、考察しながら視聴できる、見応えのある映画だと思う。

 一作目から運営に関する怒りをぶつける場面は幾度とあれど、運営に関する事はぼやかされたままシリーズが続いていた。そこでこの、最新作。ついに運営視点で物語が続く。

 「ようやく話が大きく進むのか」

 そう思いながら食い入るように観ていたが、良い意味で予想を裏切る結末だった。

 

 運営の、さらに上がいる。

 

 主人公・正宗は、ゲームの参加者に元教え子がいる事に気付く。「見殺しには出来ない」と、助ける事を決意。運営が直接ゲームに加わってしまう事で、様々な思惑が交差する人狼が始まった。

 もう、この時点で面白い。運営が関わるってのは映画だからこそ出来る事で、現実の人狼ゲームでは出来ない設定。新鮮で、面白かった。

 「正宗の望み通り、元教え子の柚木を救えるのか」

 胸を高鳴らせながら動向を見守る。

 話が進んでいく中で、疑問に思う事が多々出てくる。他の運営人が口にする言葉や行動が不自然。

  「なんでその言葉を言った?」

 「なぜそこでそうなる?」

 それらは全部、伏線だった。冒頭から散りばめられている全てが、結末で一気に回収される。

 俺はあくまで作中で行われている人狼ゲームの結末を考察していた。

 「まあ、どうせ柚木が助かるオチでしょ」

 間違ってはない。今までの映画同様、主人公は生き残る。でもそれは、正宗の暗躍によるものではなかった。

 正宗以外の運営人も、みんな自分の大切な人がゲームに参加させられていた。

 恋人が人狼になったくるみは、霊媒師が誰なのか、用心棒が誰を守るかなど、メタい情報を彼氏・一ノ瀬に流していた。

 それに気付いた正宗は、コソコソスマホを触っているくるみを捕らえるも、刺されてしまう。しかし、そこに跡を追ってきた姫菜が、くるみを刺してスマホを奪い、虚偽の護衛先を伝える。

 「小春は妹なの」

 村人側が、特に妹が助かるように動いていた事がわかる。他にも、発言の内容から、運営人のリーダー・鬼頭萌々香の父親だし、琥太郎すみれの恋人。皆が皆、自分の大切な人が生き残るように祈っていたのだ。

 最後に正宗は、自分達運営人も『人狼ゲーム』の一部としてライブ中継されている事を悟り、客らしき人が映像を見ている場面で、映画は終わる。

 

 何これ。面白すぎるやろ。

遺書は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。