最初で最後の、最愛。

忘れよう、朽ちよう。

6月10日、彼女に合鍵を渡し、記念にプリクラを撮る。

 

 何ヶ月か前から、彼女はプリクラを撮りたいと言っていた。でも、コロナの影響でゲーセンは休業していた。

 

 遊びに行きたい所へ行けない、もどかしさ。

 

 緊急事態宣言が解除され、次々と店が開き、あるいは潰れ、街並みが変化していく。名残惜しさはありつつも、時代の流れと共に、地元の風景も変わっていく。

 

 お婆ちゃんの葬式を終え、俺の人生も、少し、また少しと、変わり始める。

 

 実家に帰ると、母親だけでなく、親戚一同からも、彼女の存在を否定された。

 

 一回りも上の女性と付き合っているのは、確かに田舎者からしたら物珍しいのかもしれない。だが、大した根拠もなく、ただ年齢を聞いただけで、頭ごなしに「お前は騙されている」と返してくる身内に呆れた。そこに、怒りは無かった。通り越していたんだ。

 

 

 彼女もそこを心配していた。俺は正直に、上記の事柄を話した。落ち込むことはわかっていたけど、嘘はつけない。

 

 反対されて壊れるほど、2人の愛は脆くない。自分の家に帰り、彼女に合鍵を渡した。今日から、半同棲生活が始まる。

 

 記念にプリクラを撮り、思い出に残した。

 

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