こないだ、女性2人と飲みに行った話を書いた。彼女と、その親友と。
結婚を考えているっていう報告だった。向こうは、「絶対、幸せになれないよ」と返した。その発言を聞いて、彼女は泣いた。
俺が愛する女性を泣かせやがった事に、苛立ちを隠せなかった。
後日、女友達が店にやって来た。俺が愛煙してるリトルシガーのカートンを持って。
挨拶されたが、目を合わせるだけで無視した。何度呼びかけられたって、知らんぷり。
「これあげる」
「いらない」
「せっかく買ったのにぃー!」
んなもん知るか。恩着せがましい。タバコ貰ったら許すとでも思ったのか?
俺は俺のやり方で彼女を幸せにする。女友達の言う『幸福』にも共感できるし、一つの生き方として素晴らしいと思うけど、俺は愛する女性の幸せこそ尊重したい。
その会食で、俺は問うた。
「あなたの言う、"幸せ"ってなんですか?」
「子供の幸せが、私の幸せかな」
彼女は子持ちなんだけど、子供と離れる道を選んだ。それが彼女の想う、子供の幸福なんだ。俺は、その考えに同意した。
女友達は、断固として否定した。「納得できない」と。
俺は内心思った。幸福を押し付けるな、と。
口には出さなかった。態度で示した。話しても理解できない人間と喋ったって、時間を無駄に消費するだけだ。そんな奴とは、関わらずに生きていくしかない。
去り際、女友達は言った。
「怒らせちゃった〜」
悪びれる様子は感じられなかった。謝る事はなく、「こないだは、ありがとうね〜!」と言って帰って行った。
俺は謝罪を求めない。嫌いな奴とは、もう金輪際、関わらない。