最初で最後の、最愛。

忘れよう、朽ちよう。

彼女に恋愛成就の御守りを

 仕事の関係で、久しぶりに地元へ帰った。約1ヶ月の事だけど、実家の周りは感じが変わってる。

 

 コロナウイルスの影響で、繁盛していた飲食店は臨時休業していたり、取り壊している所もあった。

 

 車通りも殆どない。いつもなら賑わうショッピングモールでさえ、閑散としていた。自粛要請の影響。あまつさえ、ここの社員がコロナに感染し、クレームが殺到したそうだ。

 

 

 俺が研修として立たせてもらった店へ、何ヶ月がぶりに訪れた。閉店作業の手伝いである。現在は臨時休業しているが、上の話じゃ店を閉じる線が濃厚。上記の話もあり、アフターコロナから店を立ち直すのが難しい。無理するくらいなら、という事らしい。

 

 この店がなかったら俺はこの会社で働いていない。少なからず思い入れはある。悲しい話だが、こうするしかないと言う店長に、同意するしかなかった。

 

 俺はこの会社が無かったから、彼女と出逢っていない。今の幸せな生活も掴めていない。仕事の楽しさだって教えてくれた素敵な会社。

 

 恩返しをする為、会社へ貢献したい想いはある。だが、大赤字の店を立て直せるほどのノウハウは無い。

 

 社長もそうだ。コロナのせいで倒産の危機なんて聞きたくなかった。言い訳するな、と。そもそもこの会社は上手く回っていなかった。それが外出自粛で露呈しただけだ。

 

 でも、店長は違う。俺の上司だけは経営が上手くて、このご時世でもなんとか店を回した。そのキャッシュがあるおかげで、この会社がある。

 

 俺は、この人についていく。相棒でありたいから。

 

 「お前は俺と心中する覚悟あるか?」

 

 「もちろんですよ」

 

 軽い二つ返事でないことを、証明してみせる。

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