「いっぱいいっぱい、ありがとう」
そう言われた。
彼女は俺に似て、まともな人生を歩んできてない。俺はそこから立ち直り、いや、開き直り、望んで外道を歩き続けた。でも、彼女は違う。本当は心が弱いのに強がっている。
姉御肌を装っているが、本当は人から嫌われるのを恐れた八方美人だし、弱点を上手く隠しているに過ぎない。だから、誰かが守らないと、彼女はストレスで病んでしまう。
俺が、支えてあげないと。そう思った。だから、結婚したいって言ったんだ。
「もうちょっと待ってね」
彼女には既に子供が2人いる。その子らの事情もあって、すぐ共に暮らせる訳じゃない。でも、俺は彼女と一緒にいたい。そばで、守り続ける。そう決意したんだ。
幸せに、するから。