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なんで街路樹にイチョウがよく使われているの?
言われてみれば確かに謎だね・・・
イチョウの特徴に秘密があった!
そもそも街路樹が植えられるようになったのは、明治のはじめ頃とされています。
当時は美しさ重視で桜や松などが植えられていましたが、手入れの大変さが悩みの種でした。
そんな時、ある男が立ち上がりました。名を長岡安平(ながおか やすへい)と言います。数々の作庭に携わってきた偉大な人物。
氏は、防火の面からイチョウを用いる事を提案します。イチョウには、火災に強いという特性があるからです。*2
しかし、当時は日清・日露戦争の最中。国の予算は軍事にまわされ、街路樹どころではないと一蹴されます。それでも食い下がったおかげで採用されますが、「他の外来種も含めた10種の木を用いる」という主旨の計画書を見せられます。
当時は、海外のものを取り入れる事を良しとする風潮があったので、それが原因ではないかと考えられています。
先人の教えは今も受け継がれている・・・
1923年9月、関東大震災が起きました。それによる大火は数多の木々に延焼。しかし、イチョウだけは耐え抜いて、現在も生き残っているのです。
そのイチョウは『震災イチョウ』と呼ばれ、今でもその姿を見る事が出来ます。千代田区大手町にあるので、近隣の方は足を運んでみてはいかがでしょうか?
震災の後、氏の発言はより説得力を増し、大火の後に多く植えられました。*4
こうして、現在みられるような街路樹の形へと変わっていったのです。
もうお分かりいただけたかと思いますが、街路樹にイチョウが用いられるのは外見の美しさだけではなく、防火という一面もあったのです。
参考文献・出典