暗記って、どうやったらいいのかわからないんだよね
勉強のコツは、クイズ王から学んでみよう!
伊沢拓司って誰!?
私立暁星小学校、私立開成中学校・高等学校を経て、東京大学経済学部を卒業。東京大学大学院農学生命科学研究科農業・資源経済学専攻修士課程中退。
中学時代より開成学園クイズ研究部に所属。第18回高校生オープンで史上初となる中学生(当時中学3年生)での優勝を果たした。その後、 高校1年生時に日本テレビのクイズ番組『全国高等学校クイズ選手権』の第30回大会(メンバー:田村正資、大場悠太郎、伊沢拓司)に出場し、開成高校を初優勝へと導いた。また、翌年の第31回大会(メンバー:伊沢拓司、大場悠太郎、鈴木耀介)において、個人としては史上初となる2連覇を成し遂げた。なお、高校生クイズで個人として連覇を果たしたのは伊沢と大場の2名だけである(2019年9月現在)。
2016年に「右脳も左脳もヨロコブ」というコンセプトのもと、ウェブメディア『QuizKnock』を立ち上げ、編集長を務めている。また、2017年には同名のYouTubeチャンネルを設立し、動画への出演や企画等も行っている。
2017年4月にTBSのクイズ番組『東大王』のレギュラー放送第1回で優勝し、第1シーズンでは東大王チームの大将を務めていた。*1
筆者が今一番尊敬している人物で、雑記ブログから雑学ブログへ移行するキッカケとなったYouTubeチャンネル、QuizKnockを開設した人物です。同名のウェブメディア、QuizKnockも参考にさせてもらっています。
今回は、伊沢さんが語る勉強法について、紹介させてもらいます。
勉強のやる気を上げる方法
『勉強』という単語自体にメンタルブロックが作動したり、あるいは勉強し続けてきたけどスランプに陥ったりして、モチベーションが下がる事などは誰でもあると思います。
しかし、それらを打破して学習し続けてきた人がいるのは事実。伊沢さんもその一人。ならば、そのような人から術を学んで、自分に活かす事が出来れば、現状を変える事が出来るかもしれません。
環境から変える
内的要因が理由で勉強する意欲が湧かない、あるいは続かないのであれば、外的要因から先に変えてしまうというのは手段の一つです。
例えば自習室をいつもと違う場所にしてみたり、あるいは図書館、友達の部屋でなど、勉強する場所はコロコロ変える事が可能。
モチベーションが低下している原因に、勉強する場所への飽きがきているのかもしれません。だとすれば、いつもとは違う場所に行く事で気分に変化が起き、勉強しやすくなる事が考えられます。
ただ、そもそも動く事すら億劫になっている場合もありますよね。そんな時に使える術が、次に紹介する方法です。
スモールターゲットで成功体験を
「スモールターゲット」とは、1日の目標、1週間の目標、1ヶ月の目標と、小さな目標を積み重ねていく勉強法です。
上記では環境の変化という外的要因を変える手法でしたが、それでも勉強への意欲が上がらないのであれば、勉強法そのものを変えていく必要があります。
ここで提案するのが、小さな目標を沢山作る方法。最終目標(受験合格など)から逆算して、今日は数学をちょっとだけ勉強しようと計画し、小さな成功体験を積み重ねる手法です。
最初の内はわざと軽めの目標を設定し、自分でも出来るとわかっていながら取り組む。そこから次第に難易度を上げていく事で、「昨日はここまで達成出来たんだから、ここも頑張ればいけるはずだ」と自信になります。
全てを成し遂げてしまおうと思うのではなく、「少しでも出来れば良いんだ!」という心の余裕が、勉強に取り組む上で忘れてはならない事でしょう。
特にこれは苦手分野において参考になるかもしれませんね。
こまめに勉強を切る
短時間でも良いので、ハイクオリティな集中力を維持する事が大切です。なので、こまめに休憩時間を設けるのも必要でしょう。例えば、20分勉強したら10分休憩するとか。
お菓子食べてリフレッシュとか、散歩をしたりするなど、各々の方法で休憩しても良いと思います。しかし、その最中で先程までに覚えた事柄を復習する事。これを忘れてはなりません。
脳科学では、"とくに手に書いたり、声に出したりしながら何度も復習することが効果的"*2とされているように、休憩時間も復習に取り組む事が、目標達成において大切であるといえます。
覚えたつもりでも、いざ試験などに挑戦してみたら頭に入っていなかったりしますからね。当たり前の話ですけど、復習って本当に大事です。
しかし、こう思われた人もいるはず。
「どうやって復習すればいいんだ!?」
そんな方は、次の章を参考にしてください。
復習こそが記憶の王道
伊沢さんは、賢い人の勉強法 (プレジデントムック)において、「復習こそが記憶の王道」と語られています。*3
また、自身も"勉強の8割は復習"としており、だからこそ東大に受かったのかもしれないと察する事が出来ます。
この点について、深く掘り下げていきます。
「ミクロ暗記」と「マクロ暗記」とは
僕は暗記をする際、「ミクロ暗記」と「マクロ暗記」という分類法を意識しています。「ミクロ暗記」とは、一つ一つの情報量は多くないけれど、細部まで完璧に覚えないと意味がないもの。英単語、漢字、歴史の年号などです。一方の「マクロ暗記」は、一字一句覚える必要はないけれど、ストーリーや論理関係など、全体の構造を覚えようとする暗記です。 *4
マクロ暗記について説明するのに、例え話として『桃太郎』を使います。
ここでマクロ暗記を使うなら、「桃から桃太郎が生まれた」、「きびだんごで餌付けしたイヌ、サル、キジを仲間に従える」、「鬼ヶ島に鬼退治をしに行く」など、ストーリーに大切な部分だけ覚えます。サブ要素である「お爺さんが山へ芝刈り」や「お婆さんが川で洗濯」などは後回し。
桃太郎で学べる点は、勧善懲悪や「やればできる」といった教訓、リーダーシップだったりします*5これらを学ぶのにサブ要素は大して必要ありませんので、重要な事柄を覚えた後でも十分な訳です。
上記の様に、何かを勉強する上で学べる部分を先に把握しておき、それを覚えるのに必要な部分だけ拾い上げて、そこを重点的に復習する暗記法です。
伊沢拓司から受験生へメッセージ
がむしゃらにやれば受かる、という幻想は捨ててください。がむしゃらという言葉の中には、怠惰が隠れています。思考の省略です。「努力すれば報われるでしょ」「死ぬ気でやればできるでしょ」。できるかもしれませんが、できないかもしれません。そもそも、「死ぬ気」ってなんでしょう。具体的に、どのような作業を積み重ねることが「死ぬ気」に当たるのでしょうか。そこが明らかにならないのであれば、できるかどうかはわかりません*6
筆者が思うに、がむしゃらに無作為に取り組むのではなく、上記のような勉強法を把握した上でそれを実践した方が、能率的で合理的じゃないでしょうか?
参考文献・出典
*1:ウィキペディアの執筆者,2019,「伊沢拓司」『ウィキペディア日本語版』,(2019年12月29日取得,https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E4%BC%8A%E6%B2%A2%E6%8B%93%E5%8F%B8&oldid=75538922).
*2:https://president.jp/articles/-/12018
*5:ウィキペディアの執筆者,2019,「桃太郎」『ウィキペディア日本語版』,(2019年12月26日取得,https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E6%A1%83%E5%A4%AA%E9%83%8E&oldid=75507017).