【孫氏の兵法】世界最古にして最強のビジネス書 前編

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チャオ!

 

出来ればこの記事は公開したくない

 

ビッグボーイですううう!!!!!

 

 このチャット形式使うの久しぶりですね。事故ってからしばらくはスマホで投稿してたんですが、体調が落ち着いてパソコンを触れるようになったので、イケイケでやっていきたいと思います。

 

 俺はビジネス書として参考にさせてもらいましたが、この本はあらゆる人間関係において活かせる知識・知恵が詰まっているので、そういった角度からの解釈をしながらお読みいただくと、今後の参考になると思います。

 

そもそも孫子とは?基礎知識を身に着けよう!

 

 春秋時代の人物、孫武(そんぶ)が書いた本だとされています。2500年前の書物が、なぜ現代になっても読まれ、そして利用されているのか。

 

今回はその謎に迫っていきます!

 

 海を渡って親しまれているこの本。ナポレオンや孫正義ビル・ゲイツとか。日本でいうと、あの武田信玄も学んでいたとされています。

 

風林火山って聞いた事ありますよね?

 

 旗に書かれていたというアレです。実はこの四字熟語、孫子が元になっています。詳しくは後で説明するとして、まずは概要をおさえておきましょう。

 

概要

 

 兵法というと、『いかにして勝つか』が書かれているように思えます。しかし、この孫子は違う。

 

 『どうやったら負けないか』が記された本。それが、孫氏の兵法なのです。

 

 なんで勝ち方のみを追求していないのか。この点が、他の兵法と差別化を図っている部分でしょう。そういった本は恐らく、孫武が存命の時代に沢山あったと推察されていますが、現存するのは数少ない。なぜか。

 

 「窮鼠猫を噛む」という諺があります。その語源はこの本なのですが、「コテンパンに敵を叩きのめした時、相手が何を仕出かすかわからない」という事を暗に示しているのです。

 

 2ちゃんねるの開設者ひろゆき氏は、「無敵の人」という言葉を作りました。失うものが何もない人は、逆に言うと無敵状態であり、吹っ切れて想像を絶するような行いにでる可能性があるのです。

 

 そう。勝ったと思いきや、逆転されてしまう危険性を含んでいる。だからこそ、今回は戦わずにして勝つ方法を、独自解釈を含みつつ紹介いたします!

 

一、始計篇

 

 孫武は積極的に争いへ挑むことに肯定的ではありません。自分にとっての敵対する人物・組織を打ち負かそうとすれば、逆に第三勢力が自分を敵とみなし、攻撃してくる可能性があります。

 

 考えに考え抜け。戦う前にまず戦略戦術を極めろ。簡単に襲い掛かろうとするな。むやみやたらに争いごとを起こすな。そういった事を執拗に主張する書物の様に思えました。

 

 上記の通り、孫氏の兵法は『負けないこと』に重点を置いています。勝つ事が大事なのではありません。あくまで戦争は目的を達成するための行為・手段の一つであり、それそのものは最悪の場合にのみ選ぶ選択肢。やむを得ず、と表現した方が適切でしょうか。

 

兵は国の大事にして、死生の地、存命の道なり

 

 戦争をすれば少なからず自国民を傷つけます。会社経営で言えば、競合相手より売れるには会社員を扱き使う必要があり、今のご時世、酷使すれば退職する人が大勢でる可能性だってあります。最悪、民事裁判や内部紛争にも成りうる。

 

 つまり、争うという事は、自分も相手も損を被るのです。

 

 なので、戦争をせずに勝つこと(=目的を達成すること)が大事なのです。戦争に勝てば良いというものじゃない。まずはその固定観念を崩壊させなければ、孫氏の兵法を身に付ける事は出来ないかもしれません。

 

勝兵は先ず勝ちて後に戦い、敗兵は先ず戦いて後に勝ちを求む

 

 戦いに勝つものは、まず勝てる準備を行ってから挑む。負けるものは、争いが始まってから勝つ方法を考える。

 

 戦争の場において、入念な戦略戦術を練っているかが重要です。もはや戦う前から勝敗は決まったも同然といっても過言ではないでしょう。

 

 再三申し上げていますが、孫武武力行使そのものは否定していないものの、『負けないこと』に重点を置いています。なので準備が大切になってくるわけですが、言い換えると「そもそも敵を作る環境に居ないこと」が大事な訳です。

 

能なるものもこれに不能を示す

 

 冒頭で「出来れば公開したくない」と言ったのはこれが理由です。

 

 戦争は敵がいないと始まりません。標的となるような要因を隠す、つまりは自分に能力があることを誇示しない、戦略戦術を練っている事すら表ざたに成らないように意識しなければならない。

 

 「敵ですらない」と相手に思わせておく事が大事なのです。言いかえるならば、「能ある鷹は爪を隠す」でしょうか。もっとわかりやすくする為に、孫氏の兵法から引用します。

 

兵は詭道なり

 

 詭道(きどう)とはつまり、人を欺くこと。戦争とは騙し合い。自分の作戦が相手にバレれば、先を読んで攻撃される場合もあります。

 

 自分にとってはライバルでも、相手には眼中にないと思わせ、隙をついて攻撃する必要がある。倒そうと思っていることすら相手に察知されてはならない。極力、自分は争いの場に足を踏み入れない状態で居続けなければならないのです。

 

その不備を攻め、その不意に出ず

 

 ただ洞察を続けて弱点を見つければ攻め込んでよい訳じゃありません。孫子の兵法には、このような一文もあります。

 

算多きは勝ち、算少なきは勝たず

 

 敵の弱いところを見つけてそこを突いたとしても、攻撃力は相手の方が上回っている場合がありますよね。守備力と必ずしも比例するもんじゃありません。将棋などのゲームをよくやる人は解かるのではないでしょうか。

 

 弱点が見つかっても、まだ戦うべきじゃありません。絶対に勝てるという確固たる勝算がなければ、極力争いに挑むべきではないのです。

 

 何度も言いますが、戦いに挑むという選択肢は最終手段。本当に勝てると言い切れる相手を見つけた場合にのみ、戦わなければ目的を達成できない状況にある時、そのような行為に及ぶのです。

 

 しかし、上記の様に自分の手の内を明かさないように意識していると、逆に弱いと判断され、戦争を吹っ掛けられる場合も想定されます。それでも、軍事について理解していれば迎え撃つことが出来る。

 

五事

 

 まず大事なのが、五事と呼ばれる基礎知識。端的に並べると下記のようになります。

 

 

 「どーてんちしょーほー」と語呂良く覚えてください。

 

 本の中では順番に意味があるとは説明されていないものの、筆者としては少なからず意味が含まれているものと解釈します。

 

 

道とは、民をして上と意を同じくせしむるなり

 

 "民"は国民で"上"が政府。筆者なりに現代語訳するなら、『リーダーと仲間は一心同体であれ』となります。

 

 さらにこれを会社に置き換えると、社長と会社員は同じ目的・目標に向かって突き進む共同体でなくてはならない、ということです。

 

 ただ支持されていれば良いというものではありません。例えば政治でいうなら、内閣支持率は高くても、消費税率に対して不満を持つ人は大勢いるのではないでしょうか。

 

 組織を引っ張る人物は、自分の主義思想、政策や作戦などを同胞にしっかり理解してもらい、そして協力していただける環境が大切なのです。

 

 もしそのような組織作りが出来ていなければ、形だけの仲間となり、時として敵に仲間が流れていってしまうなど、最悪の状況が懸念されてしまいます。

 

 安直な考えかもしれませんが、自国民が他国へ期待しているようでは、その国は破滅するのではないでしょうか?

 

 それは、上記で何度も言っている、戦争への準備が疎かになっている事の表れであり、万が一そのような事態に陥った時、勝算はあまりないと言えるでしょう。

 

 だからこそ、人財育成の大切さがここで説かれているのです。

 

 

天とは、陰陽・寒暑・時制なり

 

 これはわかりやすく、天候です。説明が長くなるので陰陽は割愛します。(詳しく知りたい方は、陰陽五行説でググってください)

 

 暑過ぎても寒すぎても、仲間のモチベーションは下がってしまいます。また、経済の波や家庭の事情、天変地異などでどうにでもならない状況があります。そのような場合は無理をしてはいけません。

 

 しかし、それが相手に起きている場合、逆に好都合と捉えられます。攻め時ですね。

 

 「天は我に味方した!」的な事です。

 

 

地とは遠近・険易・広狭・死生なり

 

 地理的な問題が軍事力に影響を及ぼす、ということです。

 

 海に囲まれている国と地続きの国、どちらが攻撃されやすいか。資源の多い国と少ない国、どちらが標的にされやすいか。などなどを考えればわかりやすいかな。

 

 これをビジネスに置き換えると、どの場所で商売をやるかを吟味しなさい、となります。

 

 飲食業に勤めている俺は、これの大切さが多少なりわかっているつもりです。どこに店を構えるかで見込み客も変わってきますし、競合相手も変わります。

 

 あえて飲食店の少ない場所で、ライバル店舗と距離をとって商売をやるのか。それとも攻めに行くのか。覚悟を決めて広めに店を作るのか否か。そういった事柄も、準備の段階で試行錯誤しておく必要があります。

 

 

将とは、智・信・仁・勇・厳なり

 

 将とは指揮する人物、つまりは社長などの立場と捉えられます。

 

 先を見通す知力があり、部下から信頼され、思いやりの精神を持ち、困難に立ち向かう実行力を携えながら、時には飴と鞭を使い分ける。

 

 上記こそ、リーダーシップです。

 

 ちょっとここで余談。面白いのが、将軍の存在を4番目に位置付けている事ですね。俺的にはここが一番大事に思えるんですが、上記3つが疎かになっていればリーダーの存在も無意味なので、このような順番になっているのかもしれません。

 

 

法とは、曲制・官道・主用なり

 

 ここでいう"法"とは、法律というよりは軍制を表している。

 

 ビジネス的に置き換えるならば、組織体制をしっかりと形作らなければならないということ。誰にどの仕事を任すのか、仲間の能力を見極め、しっかりとした役割分担をせねばならないということです。

 

 飲食業でいうところの、マニュアルが大切になってくる。どういった規則で部下を働かせているのか。言い替えて噛み砕いた表現を使うなら、「決まりごと」になる。何に則って仲間を動かすか。そこもしっかり吟味せねばならないのです。

 

七計

 

 めちゃんこ長くなるので7つ全部紹介するのはやめときます。知りたい方はちゃんと本買ってください(唐突な宣伝)

 

 そのような理由なので、ここでは端的に説明します。

 

 上記の五事は自分の組織に関する基礎知識みたいなものですが、それを敵の分析にも応用するのです。

 

 自分と相手、どちらが優勢であるのか。上記の五事なども踏まえて、勝算があるのか否かを分析する。自分の方が怠っている点があるのならば、そこを重点的に鍛える。相手が疎かである部分は弱点と見なせるので、どうやって攻めるかの作戦に活かせる。

 

敵を知り、己を知ることの大切さが、孫氏の兵法で説かれています

 

二、作戦篇

 

 戦争と言うのは非常に危険な上、莫大な費用がかかる。だからこそ、孫氏の兵法では「極力戦争を起こさずに勝とう」と力説されているのです。

 

兵は拙送を聞く

 

 孫子の兵法では、長期戦ではなく、短期決戦が望ましいとしています。

 

 例え長引いた戦争で勝ったとしても、兵士達は疲労困憊であり、モチベーションが下がった状態にある。いわば守備力が弱まっているので、別の組織に襲われたらひとたまりもない。

 

 冒頭から言っている通り、孫氏の兵法は『負けないこと』を主張しています。長期戦で勝利しても、次は負ける可能性が高いので、さっさと片を付けるべきだと説いています。

 

 ビジネスにおいてもそうですよね。しょっちゅうしょっちゅう競合相手へ戦いを挑み続けると、肉体的にも精神的にも負担をかけてしまい、あまつさえ社員の労働意欲を下げる。さらにいうと、資金も底を尽きる可能性だってある。

 

ここで、項目に使われている『拙速』の説明をしましょう

 

 端的に言うと、「とりあえず戦争になっちまったもんは仕方ないから、さっさと終わらせるぞ」です。

 

 上記の通り、戦争には莫大なコストが付き物。長引かせて得はありません。だからこそ、戦争は頭の片隅に置いて置く程度の選択肢であり、極力選ぶべきはない。それでもやらなければならない時があるのなら、なるべく早めに終わらせるよう計画する必要がある訳です。

 

 例え譲歩しなければ終戦しないとしても、長期的にみれば少ない損で済む。言わずもがな、ビジネスにおいてもそうですよね。

 

 喧嘩を例にだすとわかりやすいかもしれません。謝罪などで誠意を見せれば収まるとわかっていても、プライドが邪魔をしてそれが出来ない。でも、殴り合いを続けていれば喧嘩は長引くばかり。

 

 長い目でみれば、戦闘になったら、もしくはなりそうにあるなら、さっさと頭を下げてこの状況を緩和すればよい。なるはやで手を引く判断は大切。

 

 あるいは、「戦争を起こす時は早期解決できるよう、あらかじめ準備・計画しておく」という解釈もできます。

 

 何か金脈を見つけて飛び込んだら、競合相手も真似をして商売をはじめたとします。いわゆるレッドオーシャン。そういった戦争になったら、ある程度稼いだ段階で素早く手を引く。

 

 ブームが過ぎ去って赤字になってしまっては元も子もないですよね。

 

 余談ですが、白いたい焼きが流行った時に痛い目に合った人の話、職業柄聞いたことあるんです・・・。(ググれば白いたい焼きで開業した人の失敗談出てきます)

 

 そういった人に関しては、上記で散々言ってきた準備の段階がしっかりしていなかったので、飲食業界の戦争に負けたと言えます。戦略や計画がいかに大事か、改めてわかるでしょう。

 

三、謀攻篇

 

兵を用うるの法は、国を全うするを上と為し、国を破るは之に次ぐ

 

 端的に言うと、「敵のことはあんまり傷つけんな。打ちのめすのは次善の策だ」

 

 上述した通り、窮鼠猫を噛むという事もある訳で、無敵の人をつくっては敵を増やすだけです。

 

 大事なのは目的を達成すること。ビジネスにおいては、自社の利益を上げる事が第一なだけで、競合相手の売り上げを下げてやろうとか、倒産にまで追い込もうとか、そこまではしなくてよい。手段と目的を混同してはならない。

 

 ただ、孫氏の兵法を誤解してはならないのが、「戦争するな」という書物ではないということ。上記の通り、武力行使そのものは否定していません。手段の一つとしてあるが二の次なだけ。

 

 本当の意味での戦争においてでも、どこの国だって自国民を守ろうとしています。戦争なんて極力やりたくない。でも、だからといって軍備が不要というのは極端な考え。侵略・攻略しやすい国になってしまっては、有事の時、戦闘の前に勝敗が決まったも同然だから。戦争をしない為にも、ということ。

 

 ビジネスでいうと、競合相手に潰されない為、レッドオーシャンという名の戦争でやっていく術を身に付けている必要がある。しかし、その力を見せつけてはならない。

 

百戦百勝は、善の善なる者に非ず。

戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり。

 

 外食産業の方で、他のチェーン店を閉店まで追い込んで舞い上がっている人を知っていますが、それは望ましい姿ではありません。高みを求めて上り詰めようという野心は素晴らしいと思うけど、それでは敵を増やしている。戦争に巻き込まれる危険性が上がる。

 

 大事なのは、戦わずして勝つということ。戦闘状態に持ち込まずに、相手を屈服させるのだ。

 

上兵は謀を伐つ

其の次は交を伐つ

其の次は兵を伐つ

其の下は城を攻む

 

 最良なのは、敵を作らないこと。もし敵が現れたとしても、こちらへ攻撃・対抗する意図を持たせないこと。敵の策を未然に阻止する。それが、『謀を伐つ』です。

 

これぞ安全保障!といった感じですね

 

 それでも敵が何らかの作戦を企てているなら、敵と友好関係にある人を説得する。そして、自分の仲間を増やして、敵の実行を防ぐ。政治でいうところの外交ですね。これが、『交を伐つ』です。

 

 それでも攻撃してくるのであれば迎え撃つしかない。これが、『兵を伐つ』です。

 

 ここまで来ても相手が攻めてきて仲間が危うい、あるいは自分も退路を断たれているのであれば、『城を攻む』。これは止むを得ない状況である場合のみで、最悪の選択肢です。

 

 因みに、自分から攻撃してはならず、あくまで反撃の手段。何度も書いていますが、孫氏の兵法は『出来るだけ戦争をしないで勝とう』という主旨なので、好戦的であってはなりません。

 

 あと余談ですが、上記の事柄はビジネスにおいても活かせますよね。自社の安全保障を確固たるものにして、利益を阻害されない環境づくりが大切です。

 

善く兵を用うる者は、人の兵を屈するも、戦うに非ず。

 

 負け知らずな人は、敵を屈服させるが本当に争う事は無い。『そもそも戦いを挑まれるような人物であるな』と筆者は解釈しました。

 

 日本は70年以上戦争に巻き込まれず平和でいられています。アメリカ軍が常駐しているっていうのは『謀を伐つ』に当てはまるし、それだけでなく軍事戦略や外交も上手いから『交を伐つ』が出来ている。

 

 政治・経済に造詣が深い訳じゃないので適当なことは言えないんですが、日本は"善く兵を用うる者"なのではないでしょうか。

 

閑話休題。続きを引用します。

 

人の城を抜くも、攻むるに非ず

 

 例え国を滅ぼす軍事力を持っていたとしても、戦闘は行うべきではない。『力を誇示するな』的な主張は上記で何回も出てきていますね。極力戦争の引き金になる事はすべきじゃないのです。

 

 ビジネスでいうと、「この分野なら競合相手に勝てる」と勝算があっても、ライバル会社を追いつめるほど戦略を討つ必要はない。

 

 恨みを買うな。つまりは敵を作るな。これも複数回登場している言葉ですね。極力、この平時を保っていられるような状況づくりを意識せねばならないのです。

 

人の国を毀るも、久しきに非ず

 

 これは前述した『拙速』と被る考えで、「長期戦は止めときなさい」ということです。

 

ホント徹底して、孫子は戦争しない方向でものを考えています

 

必ず全きを以て天下に争う。

故に、兵頓れずして、利全うす可し。

 

 常に万全の状態で国際政治に参加せよ。ビジネスでいうと、「極力、他社と争う姿勢を見せるな。それでいて隙を作るな」となります。

 

 そうして仲間(=社員)に負担をかけない環境づくりが出来ていれば、利益を有り難く頂戴することができる。上記でも説明しましたが、戦争にはリスクやコストが付属します。それはビジネスにおいての戦争でもそうで、無理に競合相手に戦いを挑まずに勝つ方が、無駄が省けて良い訳です。

 

此れ謀攻の法なり

 

 つまりは、戦わずして勝つ術である。

 

情報が重要である

 

彼を知り己を知れば、百戦殆うからず

 

 データ至上主義なんて言葉がある通り、情報というのは重要です。ビジネスの場においてもビッグデータとかよく聞きます。

 

 売上を向上させる為には、その事柄に関する情報や他社の戦略なんかも分析できると、それに合わせた戦略・計画が立てれる訳で、逆に言えば無いと負け戦なんです。

 

 反対に、業界の情報は沢山集めても、自らの情報は出来るだけ漏らさない。手の内を明かさない。そのような情報管理の徹底も大事になってきます。

 

 また、上の格言において大事なのが、同業者の情報を収集した上で、自らの状態を客観視することが大切ということ。

 

 わかりやすく例えると、偏差値。これがある事で学力が知れる。偏差値40しかないのに東大受験するなんて、挑む前から勝敗が決まっていますよね。それでも受かりたいなら、自分の苦手分野を徹底的に勉強するしかない。

 

 もう一つ。誤解してはならないのは、あくまで"殆うからず"なんです。勝てるとは言ってない。

 

 例えば味方が劣勢の状況で、相手の弱点を見つけた。

 

 さて、どうしますか?

 

負け戦と思いきや、情報を武器に戦えば勝率は上がる!?

 

それは孫子の兵法を誤解しているよ~!

 

 孫子の兵法は、『自分が有利な状況でない限り戦わない』という理屈なので、負ける可能性があるのであれば、弱点を見つけても戦地に足を踏み入れない。

 

 卑怯な手口に思えるかもしれないが、言い換えるとこれは『自分が有利な状況を作り上げてから戦う』とも解釈できます。冒頭からずっと書いている通り、「準備を入念に行え」という理論なので、相手より仲間の人数を増やすとかして勝利への準備を整えない限り、無理に戦争を起こすべきではないのです。

 

十なれば則ち之を囲む。

五なれば則ち之を攻む。

倍すれば則ち之を分かつ。

敵すれば則ち能く之と戦う。

少なければ則ち能く之を逃る。

若かざれば則ち能く之を避く。

故に、小敵の堅なるは大敵の擒なり。

 

 戦力が十倍なら包囲し、五倍なら攻め、倍なら相手を分断し、互角なら直接対決、少ないなら退散、全く及ばないなら、攻撃されないように防御せよ。以上のことから、味方が劣勢なら相手との衝突を避けるべきだ。

 

 端的に言えば、『数で勝負』みたいな節がありますね。

 

四、軍形篇

 

善く戦う者は、先ず勝つ可らざるを為して、以って敵の勝つ可きを待つ。

 

 戦いに長けた者は、まず自分が負けない状況を作り、敵が弱点を露呈し、自分が攻めれば勝てる環境に成るのを待つ。

 

勝つ可からざるは己に在り、勝つ可きは敵に在り

 

 負けない状況は自分で作れるが、勝てる状況は敵が作る

 

善く戦う者は、勝ち易きに勝つ者なり

 

 戦闘に長けている者は、容易に勝てると言い切れる相手にのみ、戦いを挑む。戦う前に勝敗が決まっているような相手を標的にする。勝てるかどうかわからないなら、衝突を避ける。

 

なんか弱い者イジメみたい・・・

 

勝つか負けるかのギャンブルではなく、負けない為の兵法なのです

 

五、兵勢篇

 

凡そ戦いは、正を以って合し、奇を以て勝つ

 

 戦争の場において、正攻法を用いて戦い、奇策を活かして勝利する。

 

 ここでいう正攻法は上記の通りで、勝ち確といえるような条件・状況でない限り戦いを挑まないこと。

 

 ただ、ここでよく考えておきましょう。

 

 事前の準備を怠ってはならない。これは口を酸っぱくして言ってきましたが、相手も同じ事をしていたとしたら?

 

 戦闘力は互角ということになります。決着がつかない。

 

 これから大事になるのが、奇策です。

 

善く奇を出だす者は、窮まり無きこと天地の如く

竭きざること江河の如し。

 

 奇策を上手く使いこなす者は、天地の様に終わりなく、川のように尽きることのない戦術を発揮する。

 

終わりて復た始まるは、日月是れなり。

死して復た生ずるは、四時是れなり。

 

 退散したように見せかけて、太陽や月の如く姿を現す。

 

 勝ったと思わせて戦術を仕掛ける様は、四季の様に留まるところを知らない。

 

声は五に過ぎざるも、五声は変に勝げて聴く可らず。

色は五に過ぎざるも、五色の変は勝げて観る可らず。

味は五に過ぎざるも、五味の変は勝げて嘗む可らず

 

 この世は多種多様な事柄に満ち溢れているが、要素そのものは大きく分けて五つだと説明されています。(陰陽五行説)

 

 戦争の場においては、正と奇の二つ、この要素だけおさえておけば勝利するのだと解釈できます。

 

戦勢は奇正に過ぎざるも、奇正の変は勝げて窮む可らず。

奇正の相生ずるは、循環の端無きが如し。

 

 戦術は正攻法と奇策の2つ。しかし、その組み合わせ次第で無限の可能性を発揮する。

 

 しかし、それを使う状況もしっかり見極めなければならない。そういったお話が、次に続きます。

 

強さは無常である

 

乱は治に生じ、怯は勇に生じ、弱は強に生ず。

 

 冒頭でも説明した通り、負けた相手が無敵の人となって勝敗が逆転する危険性もある。

 

 しかしこれを逆に言えば、勝った相手を負かすことも出来るということ。これがこの項目の題名にもある通り、強さは変動するということなんです。

 

 いくら喧嘩の強い相手でも、その能力は常日頃から発揮されているわけではありません。トイレ中や寝てる時、疲労困憊な状況など、その力が弱まっている瞬間はある。

 

 そういった隙をつくことで、自分より強い相手を打ち負かす事が可能な訳です。

 

 つまりは、時間の流れを味方につけ、自分が強く、相手な弱い状況になった時に攻める。

 

治乱は数なり。勇怯は勢なり。強弱は形なり。

 

 人数が多く結託していれば乱れることは少ない。根性があれば意欲もそこなわれない。体制を整えておけば崩れにくくなる。

 

 そして、これらは時間が進めば変化する。なので常日頃から自他共に監視・洞察を続け、状況を把握しておくことが勝利への近道、あるいは負けない鉄則である。

 

 加えて言うなら、否が応でも自分達の弱い状況というのは現れる。だが、弱点をできるだけ晒さない、または露呈する時間を短くすることで、相手に攻撃する隙をできるだけ見せないよう、注意を払う必要がある。

 

故に善よく敵を動かす者は、これに形すれば敵必ずこれに従い、これに予うれば、敵必ずこれを取る。

 

 敵が形を崩す様に上手く動かし、敵にそれを従わせる。また、敵に囮を見せて誘導する。

 

 これは、ただ相手の弱点が露呈するのを待つだけではなく、能動的に相手の弱い状況を作り出すよう、形作るということです。

 

利をもってこれを動かし、卒をもってこれを待つ。

 

 利益を餌に相手の弱点を作り、そこを襲う。

 

故に善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず。

 

 戦術を理解する者は、人々の努力に期待するのではなく、有利な状況を作り出す。

 

 ただ自分の仲間を強く育てれば良いというわけじゃなくて、現在の状況を加味したり、相手が弱くなる瞬間を見計らったりして、自分達が勝てるように工夫する、ということ。

 

六、虚実篇

 

 ここでいう『虚』とは相手の弱点。『実』は味方の美点。

 

 つまりは、敵の弱い部分を、味方の強い部分で攻めろということです。

 

 上記で『数で勝負』みたいな方法を説明しましたが、今回は『少数で多数の敵を倒す方法』が記されています。しかし、だからといって虚実篇だけに特化したら良い訳でなく、上の五つも加味した上で、臨機応変に使い分ける能力が必要です。

 

およそ先に戦地におりて敵を待つ者はいっし、後れて戦地におりて戦いにおもむく者は労す。

 

 戦いの場は先に向かい、敵を待ち構えろ。その方が有利だし、逆に言えば遅れると不利なのだ。

 

 ビジネスでいうところの先行者利益ですね。ブルーオーシャンを見つけて素早く参入し、相手よりも濃密な分析・研究を行える。レッドオーシャンになってしまっては勝ち目がない。

 

 また、敵の行動を予測することも可能であると言えます。だから先に準備して金脈を手にする事が大切だし、それが出来ているなら、敵が現れてもその時点で勝敗は決まったも同然。そういった状況が作り出せる訳です。

 

ゆえに善く戦う者は、人を致して人に致されず。

 

 敵を自分の掌で踊らさせる。逆に自分は相手の意のままに動くことはない。つまりは、戦地自体を自分のものとするのです。戦争になる前に、その全体像を予測しておける。

 

 第五の兵勢篇が時間を支配する術とするなら、第六の虚実篇は空間を支配する術と言えます。

 

 なんか厨二病っぽくなってきましたが、ドンドン続けましょう。

 

能く敵人をして自ら至らしむる者は、之を利すればなり。

能く敵人をして至るを得ざらしむる者は、之を害すればなり。

 

 敵を危険地帯に飛び込むのは、そこに利益があるから。または、そうしなければ相手に損害が及ぶような状況もあるから。

 

 つまりは、餌で相手を釣るか、罠を仕掛けるかということです。

 

 FPSで言うなれば、初心者を囮にして攻撃させている隙に、死角から銃弾を発射する。

 

 ビジネスで言うなら、ブルーオーシャンを発見してもあえて自分は踏み込まず、その情報を拡散する。罠にハマった競合同士が争っているのを陰で様子見・分析しておき、決着がついて安堵している隙に参入する。

 

 レッドオーシャンでも勝てる、あるいはわざとそういう状況を作るって訳ですね。

 

 要は、欲が絡んで判断力が鈍っているその弱点を突き、普段なら自分より強い相手に勝利する術なのです。

 

 もう少し考えを深めるなら、なぜそもそもリスクを冒してまで敵は自分を攻撃してくるのか?

 

 それは、敵(=自分)に脅威を感じているからであり、負ける前に戦わなければならないからです。

 

 排除しなければならないほど自分が攻勢の時、向こうはこの状況を打破する為に攻めたがります。そこに罠を用意しておけばハマる訳です。

 

 しかしこれは言い換えると、向こうがこちらに恐れを感じている必要があり、「何もしてこない」とナメられていては、この戦術を活かす事は出来ません。

 

 つまり、多少は攻撃する姿勢を示しておき、罠にハマったり餌に食らいついてくれる敵を用意しておかなければならないのです。

 

 そうすることで、戦いにおいて有利な状況が完成します。

 

故に、敵、佚すれば能く之を労し、飽けば能く之を飢えしめ、安んずれば能く之を動かす。

其の必ず趨く所に出で、其の意わざる所に趨く。

千里を行きて労せざる者は、無人の地を行けばなり。

 

 敵に体力が残っているなら疲労させ、資金が有り余っているなら枯渇させ、向こうの陣地や守備範囲すらも動かしてみせる。また、敵がいない所へ進出し、相手が予測してない行動を見せる。

 

 千里の道を歩いても疲れないのは、敵のいない道を歩いているからだ。

 

 直接対決をせずに相手を弱らせる事の重大さが、ここで説かれています。相手が勝手に自滅するよう仕向ければ良い。

 

攻めて必ず取る者は、其の守らざる所を攻むればなり。守りて必ず固き者は、其の攻めざる所を守ればなり。故に、善く攻むる者には、敵、其の守る所を知らず。善く守る者には、敵、其の攻むる所を知らず。

 

 攻撃が成功するのは、相手が弱っている所を攻めるからである。防衛が完璧なのは、相手が攻撃できない状況を作り上げているからだ。

 

 つまり、攻撃を理解している者である時、敵はどこを攻めていいのかわからないし、守備を固めている者を敵が攻めようにも、それが出来ない状況にある。

 

 つよい(確信)

 

微なるかな微なるかな、無形に至る。

神なるかな 神なるかな、無声に至る。

故に能く敵の司命を為す。

 

 敵の命運すらも我らの手中にある。

 

 なんかものすごくイキった厨二になっていますが、孫氏の兵法を臨機応変に実践する時、もはや恐れるものは何もないのかもしれません。

 

善く将たる者は、人を形せしめて我に形無ければ、則ち我は専りて敵は分かる。

我は専りて一と為り、敵は分かれて十と為らば、是れ、十を以て其の一を攻むるなり。

 

 自分は敵の情報を把握しており、敵は自分の情報を把握していなければ、自分は集中して動け、敵は分散してまわる。

 

 自分たちは一つにまとまって、なおかつ敵が拡散している時、個々でみれば相手の方が弱い訳だから、少ない勢力で相手を倒す事ができる。

 

 飲食業でもそうで、一店舗に全ての社員が持つ能力が投入されている訳じゃありません。こっちが一丸となって戦っていても、向こうは少数で戦場に立っているのと同じ。例え、会社全体で見た能力が自社を上回っていたとしても。

 

 なので、自分より強い相手でも、敵が分散していれば勝てる状況にあるということです。

 

 しかし、このような状況に持ち込むのは容易ではありません。向こうだってマーケティングを理解しているのなら、そう簡単に分散させないでしょうから。

 

 だからこそ、そうせざるを得ないように仕向ける必要があります。

 

その真髄については、また後日投稿しますね

 

前編はここで一旦締めます

 

それでは!

 

 

 

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