読み終った頃には涙目になっていました。こんな素晴らしい生き方があるのかと。飲食業に勤めている人なら必ず著者に感情移入してしまうことでしょう。
鴨頭嘉人さんのプロ意識と向上心は見習いたいと感じるはずです。
この本の中で、『マクドナルドは人を育てる』という趣旨があります。鴨頭さんの講演でもそのような話をされていた事もありました。マクドナルドは初めてアルバイトする学生の多い職場。そこで、彼らが大人になった時に立派で一人前に働ける人物となるまで育て上げるのがマクドナルドの役目である、と。
そのような段落を読んだ時、僕は落ち込んでしまいました。僕はアルバイト全員の人財育成を任されている身で、そのような考えを持って彼らに向き合っていなかったからです。ただ仕事が出来るようになればそれで良いと、意識の低い事を考えていました。
だから僕は変わろうと思います。労働経験の薄い学生が僕の職場に働きにきています。そこで教えなければならないのです。アルバイトにはホールを任せている。接客とはお店の顔だ。君がこのお店を背負っているんだと。そして、それは誇らしい事なんだって。ディショップでお客様を笑顔にして、それに幸せを感じるのが飲食業の良い所なんだって。仕事の楽しさを教えられる大人にならなくちゃいけない。
そして、学生のバイトに限らず、多くの日本人は働く事に嫌悪感を抱いているという印象があります。そんな楽しくないものに人生の殆どを費やすなんて面白い人生なんでしょうか?
働いている皆さんには絶対に読んでほしい一冊。特に飲食業の人間には絶対に読んでほしいですね。お金払う前に動画見てもいいかも。講演の映像はYoutubeに投稿されているので視聴して損は無いです。