刺激中毒

今日が命日でもいいように、過去を悔やまず、未来を恐れず、現在を生きる。

仮面ライダージオウ EP26『ゲイツリバイブ!2019』 感想

仮面ライダージオウ DXゲイツリバイブライドウォッチ

 

 

お題「もう一度見たいドラマ」

 

 

 

 

 まだアナザーライダー全部登場した訳じゃないのに、もうアナザージオウが登場したのは正直意外である。展開めっちゃはやい。ジオウ2という新たな力を得て無双がはじまるのかと思いきや、さっそく強敵が現れてジオウは苦戦している。目が離せない脚本になっているジオウ。今回はそれについて語りたい。

 

 

ディケイドとジオウの差

 

 仮面ライダージオウの面白い所は、敵まで必殺技を使う所だ。今までの怪人にはなかったんじゃないかな。主人公のライダーと酷似した敵っていう発想は過去にもある。ダークカブトやリュウガなど。でも、敵みんながライダー同様の必殺技を使える点には斬新さを感じた。そこに悪戦苦闘する様がカッコいい。ただの雑魚怪人が登場しないライダー作品って今までなかった。

 

 そしてもう一つ面白い点は、主人公であるジオウの目標が『魔王』であること。悪魔として恐れられたディケイドより上の人物だ。そう、ただの王様ではないのが重要。魔王という単語だと、悪魔や怪物などの頂点に君臨する存在を指す。それを阻止しようとするライバル、ゲイツこそ正義のライダーかの如く描かれている。

 

 主人公をただの正義のヒーローとして描かない点は、仮面ライダーディケイドのオマージュを感じさせる。10年前は『世界の破壊者』という悪の権化みたいな存在として描かれていた。今回は『魔王』という恐ろしい存在を目指している主人公。

 

 ディケイドのダメだった点は、主人公をちゃんと悪として描き切れていなかった所。毎回毎回説教くさい言葉を言ったりして、善悪が中途半端な描き方のまま『実はショッカーの作った悪の仮面ライダーでした』っていう設定が明らかになる。そして『ディケイドに物語はありません』って作中で言っちゃう、ものすごく幼稚な脚本だった。続編で激情態が描かれていたけど、後付けみたいなそんなもんいらんって感じ。

 

 でも、ジオウの場合は違う。善行をしているように見えながら、最後には悪の王になっちゃうんじゃないかっていう不安、でも仮面ライダーだったら悪を克服して正義の心を持ってくれるだろうって期待など、視聴者を楽しませる脚本になっている。ここが10年前との差だろう。

 

 

ゲイツファンには胸熱な展開だった

 

 本題に戻す。ゲイツはついにゲイツリバイブへと進化し、新たな力を得た。これに成るには『ジオウを絶対に倒す』という確固たる意思が必要で、ウォッチ自体はあるのに変身できていないのは、ゲイツ自身の生半可な感情のせいだと白ウォズに指摘される。

 

 ゲイツがジオウを倒せないのは、心の片隅で『ジオウはオーマジオウにならないんじゃないか』と思ってしまう想いがあったからだ。ゲイツは時折ジオウと協力してタイムジャッカーと戦ってきた。第16話では、ソウゴの了承を得た上でジオウの変身ベルトを破壊する場面もあった。でも、その後に「最低最悪の魔王ではなく、最高最善の魔王になる!」と言ったソウゴの意思を信じて、自分の変身ベルトを渡した。信じたい感情と倒さなければいけない運命の中で、ゲイツは葛藤している。だから、ゲイツリバイブに変身できないんだ。

 

 そして、そのことを悔しそうな声でツクヨミに伝える。

 

 アナザージオウの変身者加古川飛流について調べるため過去に飛んだゲイツは、バスの車内でファイズフォンXを構えるツクヨミの姿を目撃する。その銃口はソウゴに向けられていた。次の瞬間、バスが交通事故を起こす。

 

 リバイブに変身できないゲイツは、アナザージオウを倒せない。ましてや、ジオウの事も。ツクヨミはその事を悟った。だから、幼少期のソウゴを殺す事でオーマジオウの誕生を防ごうとした。トンネル内でバスが炎上しているが、そこに人影はない。その後、ツクヨミがどうなったかは描かれなかった。

 

 ゲイツは現在に戻る。そこにはアナザージオウと戦うジオウの姿があった。ソウゴはあの事故があっても死なず、仮面ライダーに変身する運命にあったという事だ。作中では『未来を創造する力がある』という風に描かれているが、彼が寝ている時にみる夢が現実になっている。これは、『(目標という意味での)夢を現実にする力がある』という暗喩だ。つまり、ジオウは絶対にオーマジオウとなり、魔王となる事を表していた。ゲイツは、その事を悟る。

 

 仲間であるツクヨミの手を汚させてしまった。自責の念に駆られたゲイツは、自分が何の為に過去へやってきたのか、改めて思い出す。そして、アナザージオウを殴ってこう言った。

 

 「ジオウを倒すのはお前じゃない。俺の使命だ」

 

 未熟だったゲイツは、このとき成長した。ついにゲイツリバイブへと変身した彼は、ジオウを倒すという確固たる意思を持った事を表している。その能力はジオウ2の力をもってしても敵わない。ジオウからしてみれば、アナザージオウたった1人に苦戦している状態。そこに進化したライバルも現れてしまった。強敵に2人に対して今後どのような展開になっていくのか。楽しみ。

 

今後の展開予想! ツクヨミは闇堕ちする?

 

 かっこよすぎるでしょゲイツ。第1話からずっと思ってるけど、今作に登場する正義のヒーローはジオウじゃなくてゲイツだと思うんだよね。魔王を目指している主人公より、それを許さない姿勢を持つゲイツの方に憧れる。というか、年下なんだけどね。18歳って。

 

 ついに仮面ライダーより年上になっちゃったか。今は神社で働いてるから思うんだけど、なんでヒロインの名前はツクヨミなんだろうね。月や夜を神格化した神なんだけど、どういう意図があってこの名前にしたのか。恐らくだけど、闇夜から連想して、『悪』を表しているんじゃないかな。後述しているけど、オーマジオウは夕方を表しているからね。それよりも深い、夜を表す存在をヒロインの名前にしたのには何かしらの意味があると思う。

 

 闇堕ちに関する根拠はもう一つ。加古川飛流は交通事故がなければアナザージオウになる事はなかった。ソウゴに恨みを持つ事もなかった。でも、ツクヨミが銃をぶっ放したことでバスは炎上した。つまり、アナザージオウを生み出した元凶はツクヨミなんだ。

 

 とは言いつつも、バスの運転手は門矢士だし、この交通事故すらスウォルツの仕組んだ事件だ。ツクヨミも悪の掌で踊らされてるに過ぎない。キッカケ作りにツクヨミが利用されたという事は、完全にソウゴを信用しなくなったツクヨミの感情を手玉にとって、闇堕ちさせる可能性はあると思う。OPみたらわかるけど、ツクヨミはタイムジャッカーに囲まれている。組織の中心にいるんだ。なんでわざわざこんな演出にしたと思う?

 

 これは炎上したバスで生きていたらの話なんだけどね。でも、多分死んでないと思うよ。そういう前提で考察する。

 

 スウォルツが時を止めていて助けられたら、タイムジャッカーに付いて闇堕ちしそう。ゲイツかソウゴ、もしくは2人が協力して改心するように説得する展開かな。

 

 タイムマジーンやジオウ2の力で時間改変したら、命を助けられたと思ってソウゴを信頼するようになるかな。それでもやっぱりゲイツリバイブが攻撃するんだろうけどな。

 

 予告みる限りじゃ、前者の方が可能性高いような感じするけど。

 

ゲイツが真の王様になる!? ソウゴがオーマジオウになれない理由!

 

 オーマジオウって名前の由来は、おそらく逢魔時からきていると思う。夕暮れを意味する単語。だから、オーマジオウが描かれている時は夕方なんだ。それに、『王』っていう漢字も、平成ライダー20周年を表す『二十』という漢字を合体させたものだ。これに関しても意図的なのかはわからない。もし偶然なら面白い話だよね。

 

 もう一つ。ゲイツって名前はって意味だ。補充計画でも説明されていたけど、王様の事を門って言うことがある。ファラオとか。神と人を繋ぐ間の存在だから門っていう表現になる。天皇陛下の事を御門っていうのもそう。

 

 この脚本家は深い意味を考えて名づけているようだから、ゲイツツクヨミって名前にも伏線と呼ばれるような意味があるんじゃないかな。回収してくれる事を期待するよ。

 

 僕の考察だとゲイツが真の王様になると思う。というか、なってほしい。

 

 だって、ジオウとオーマジオウとの決戦時に、オーマジオウはソウゴに向かって「そのベルトを捨てれば王になることはない」と言った。自分が消えるかもしれない事をわざわざ言うか?

 

 オーマジオウは自分が消滅しない自信があった。ソウゴはオーマジオウに言われた通り、ゲイツに頼んでベルトを破壊してもらった。あそこでゲイツが自分の変身ベルトを渡さなかったら、ソウゴはジオウに変身できない。ゲイツの目的は達成された。オーマジオウとソウゴが同一人物なら自分の性格を理解できてなくないか?

 

 なのにオーマジオウはベルトを捨てる事を勧めた。つまり、ベルトそのものに何かある。例えば、ジクウドライバーを手にしている者が魔王となる運命になるとか。変身者は誰でもいいのかも?

 

 もしかして、ベルト自体が意思を持っているとか?

 

 現時点では何でゲイツがジクウドライバーを手にしているのか描かれていないし、もしかしたら、ゲイツが王となる展開が待っているかもしれない。だから脚本家はこの人物の名前をゲイツと名付けた。王を表す、この名前を。

 

 あまつさえ、ジオウの変身者ソウゴの名前は『大言壮語』からきている*1。これは実力以上のものを言う行為を意味している。つまり、ソウゴは魔王になれないことを表しているのではないか?

 

 少なくとも、オーマジオウがソウゴじゃないっていう考察は当たってると思う。OPの演出でもあるけど、石像は石化された仮面ライダー。それが崩壊して、真の姿を現す。変身ポーズをとっているソウゴもそうだ。つまり、初変身の像は石化された生きているソウゴ。オーマジオウに変身しているのは別人。例えばアナザージオウとか?

 

 結構練られている脚本なので、アナザージオウを中盤の噛ませ犬や場つなぎ的な扱いにはしていないと思う。進化した姿がオーマジオウという展開は有りえる。

 

 

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 ディケイドが重要人物である事を考えると、オーマジオウはパラレルワールドの存在なのかもしれない。ソウゴがオーマジオウに会いに行ったのも、ディケイドのオーロラカーテンを通ったから。正規の世界線じゃないって事。

 

 もしくは、ソウゴ自体がパラレルワールドの存在か。ディケイドの世界では登場人物の名前がカタカナになのが慣習。正規の世界ではオーマジオウだが、僕達がみているのはリ・イマジネーションの『ジオウの世界』だからソウゴがオーマジオウにならない世界なのかもしれない。我々が視聴しているのは、ディケイドの続編という可能性・・・。

 

 

 

 

 この作品は言葉遊びが多いので、下記の様な考察も有力として考えられる。

 

 OMA ZIOを並び替えてI AM OO-Z

 

 Iが一個足りないから強引だけど、常盤順一郎がオーマジオウの可能性はある。もしくは、ソウゴが王になるよう誘導しているとか。なぜそう言えるかというと、黒ウォズはジオウライドウォッチⅡをなぜか常盤順一郎に渡していたからだ。なんでそんな大事な物を仮面ライダーの事を知らないはずの人に手渡す?

 

 作中では「壊れているから修理を頼む」と言ったが、変身ベルトの替えをすぐ出せる黒ウォズがライドウォッチの替えがないとかある?

 

 もし故障していても、たまに使う超能力で何とかなるんじゃないの?

 

 少なくとも、未来の技術が無い時計屋に修理頼むっておかしくない?

 

 そもそも、未来のソウゴがオーマジオウになるなら、黒ウォズが過去へやってくる意味はない。黒ウォズと純一郎はグルで、ソウゴが王様になるよう導いていると考えれば説明がつく。黒ウォズが持つ、逢魔降臨暦はソウゴをオーマジオウにする為の脚本なのだ。

 

 また、ジオウ達がアナザーライダーについて悩んでいる時、解決の糸口となる一言を言うのはいつも順一郎だ。特にアナザーキカイのくだりが一番怪しいと思った。ソウゴが昔遊んでいたロボットをタイムリーな状況で出してくるか?

 

 そのロボットに書かれていた英文から、ツクヨミはパスワードを閃いた。子供向け番組のご都合主義なのかもしれないが、ビルドの時みたくおやっさんの掌で踊らされている展開、なくはないんじゃない?

 

 さすがに2連続で同じ展開は無いかな?

 

 順一郎が来客にすぐコーヒー出すのはエボルトだからじゃないの?

 

 そしてもう一つ言うと、読んだことないんだけど、漫画版仮面ライダーBlack2018年に魔王が存在するって設定らしい。ジオウの脚本家は絶対これをわかった上で書いてると思う。

 

 となると、平成ライダーだけじゃなく昭和ライダーともクロスオーバーする可能性があるよね。少なくともBLACKとは、絶対に。

 

 

 ああ、仮面ライダーって本当に面白い。

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