チャオ!
6月6日に投稿するので投稿時間を6時にしてみた!こと
ビッグボーイですううう!!!!!
eveのすべて
題名にある作品とは『eveのすべて』と呼ばれるドラマであり、深夜に不定期で、また時間も3分や5分などバラバラで放送されていた作品である。
フジテレビの公式サイトを見ても、『そういう番組がフジで放送されていた』という事はわかるものの、スタッフや出演者、あらすじなどは一切公開されていない。
でも監督だけは判明している。それは長江俊和さんだ。あの考察厨を虜にした放送禁止の監督である。
画面の隅々に暗号や『何かを匂わせる小道具』、『不審な動きをする登場人物』などが見え隠れするので、普通に視聴するのと考察しながら観るのでは結末が違って見えるという一度で二度おいしい作品。
因みに、オススメは劇場版ニッポンの大家族。普通に視聴すればただのモキュメンタリーだしハッピーエンドで終わる作品だが、伏線や暗号を読み取っていけばバッドエンドで終わるかなり胸糞悪い作品であった。(褒め言葉)
別の作品紹介しちゃった
アダムとは誰なのか?
本題に話を戻す。eveのすべても放送禁止と同様、ただ普通に見ていれば盗撮動画にしかみえない。だが、考察を意識しながら観る事で別の物語が見えてくる。
第1話だよ
この動画はYoutubeのオススメに出てきたんだけど、初めてみた時はマジモンの盗撮だと思ってドキドキしながら見ていた・・・。
それはさておき、第1話に興味を持った人は下記の公式チャンネルで視聴してみよう。13話だけYoutubeの規約違反により削除されたので、その内容、結末も踏まえてこれから考察していく。
ここからは全部視聴してもらった事を前提に話を進める。抜け落ちた13話については、他の考察サイトから引用させてもらいます。ありがとうございます。
(同僚男性に自宅で抱かれているイヴ)
やっぱりイヴは悪い子
周囲を不幸にする
とても悪い子……
(イヴのマンションから帰る同僚男性)
また林檎を食べたイヴに
罰を……
イヴに罰を……
(エントランスに隠れていた同僚女性が帰る様子を見ていた)
(昼間のオフィス)
(同僚男性とイヴが仕事の話をしているのを気にする上司と同僚女性)
(夜のオフィス)
(イヴと二人きりになった時に上司がイヴに耳打ち。
「俺はいつも君のことを見守ってる。君を一番大事に思ってる」)
(マンションのエントランスに着いたイヴの背後から元カレ。イヴが追い返す)
(部屋に入ると膨大な数の貼り紙。
消えろ
クソ女
ねねねね
売女
悪い子
タヒね
orz
槍MAN
粛正
俺もやらせろ
生きる価値なし
などと書かれている。崩れ落ちるイヴ)
(同僚女性がタイミング良く来客)
(部屋をひと通り見ると「あたし、わかったわ、アダムの正体」)*1
これを解った上で14話を観ると、同僚女性もアダムの一人である事がわかる。14話で彼女が言った台詞と、13話の字幕に出てくるアダムの言葉が同一。また、隠しカメラをチラ見する場面がある*2ので確実だろう。
もっと言うと、彼女と関わった全ての人間がアダムである。第1話でイヴに助けられた杖を持つ老人すら何度か画面の隅に現れており、イヴを見守っている。*3
アダム複数説については、字幕からも読み取れる。一人称が「俺」や「私」、「ぼく」などバラバラだったり、二人称も「イヴ」や「彼女」など様々。文体だってコロコロ変わる。これを裏付けるのが最終話だよね。
でも、eveのすべてを「ただの集団ストーカーによる話なんだね」で終わらせるのは安易だと思う。俺は同僚の女性が言った通り、イヴもアダムの1人だと考えていたから。というか、イヴこそアダムなんだ。サムネでこっち見てるしね。隠しカメラの存在をわかってる。でも、ここまでの事態になると予想していなかった。
つまりそれはどういう事か。アダムとはイヴの別人格である、という事。
部屋で1人なのに「アダムって誰よ!出て来なさいよ!」と泣き叫んでいる台詞からも読み取れる。自分以外の誰かが監視カメラを仕掛けている事をわかっている。
要はこうだ。自分の事が大好きすぎるイヴはインターネットで私生活を公開していた。そしたらネットストーカーが増加し、自分の思っていない所まで事が進んでしまう。現実においても彼女の魅力に憑りつかれた全ての人がADMirerと化すまで。
イヴははじまりの女性を表す。つまり、事の発端はイヴだ。自己顕示欲が最終的に自らを死に追い込む事となる。
この作品は何なのか?
SNSによる現代社会を表していると感じた。承認欲求などにより自分を曝け出している人が多いが、それは自分を苦しめる事になると。
イヴが死んだ事で監視する相手のいなくなったアダムは、次の標的を探し出す。15/15だったのに15/16へと切り替わる。
この暗号はシーザー暗号と呼ばれ、文字を指定の数に進めるのが鍵。つまり、sioをアルファベット順で6回進めた文字が答え。するとこうなる。
この番組が番組表に掲載されなかったのはインターネットでの話題性を持たせる為だろうし、現に上記で紹介した放送禁止などの考察はSNSで盛んに行われていた。この暗号の解読もインターネットで行われると予見しての事だろう。
つまり、ネット民みんながアダムになりえる可能性がある。
人1人の人生を娯楽として消費していいのかと、そういう言伝の作品だと思った。
他の考察ブロガーが言っていないこと
なんで暗号を解く鍵が6なんだろうね。6を3回使ったら答えがみえる。どういう意味なんだろう?
アダムとイヴって、聖書に出てくる人達だよね。関係あるのかな?
ともったいぶった様な終わり方をしたかったけど、俺の考察は他所じゃみないので偉そうにここで羅列したいと思います。
まず、鍵を6とした意味。タロットカードにおいて6は恋人を表す。なんで急にタロット?と思うかもしれないが、恋人はこのドラマにおいて重要な存在だし、下の引用を読んでほしい。
イヴの貞操観念やアダムの偏愛がこの物語を形成している所からも考えると、このタロットカードを意識した事は容易に想像できる。また、6は"ラテン語で sex(セクス)"*5らしい。確かに作中でベッドシーンかなり出てくるもんね。え? これは関係ない?(笑)
ふざけるのはやめて、次は6を3つ使う意味。666は獣の数字。悪魔崇拝を表す数として使われる。あまつさえ、インターネットはサタニストによって作られたものだなんて実しやかに囁かれている。これは都市伝説なので無視したい所だけど、URLに使われる『www』はヘブライ語に置き換えると『666』になるのは有名な話。
これらを踏まえた上で考えてみよう。
最初は清楚とされたイヴも、禁断の果実を齧ってからはしたない女として描かれている。そして最後には死んだ。
キリスト教において知恵の木の実は「食べると死ぬから食べるな」とされている。つまり、ネットを知恵の木の実として表現していると解釈できる。
次は9のタロットカードの話をする。関係ないと思われるかもしれないが読み進めてみてほしい。
9は隠者を表し、絵は杖を持った老人。作品に登場したアダムの1人だ。正位置だと『思いやり』とか良い意味だけど、逆位置だと『閉鎖的』や『陰湿』などと正反対な意味になる。9の逆は6。
そして極めつけはタロットカードの解釈。
自身の内面における過去との対話*6
自己顕示欲や承認欲求、二股など快楽主義に溺れたイヴへの言葉ともとれるが、eveのすべては視聴者に対する作品なので、この言葉はドラマを見た皆へ言えるかもしれない。この作品はインターネットにおける炎上や監視社会へメッセージを送るドラマだと思っているので。
他人の事ばかり意識して生きていていいのか?
そういった事を問う作品。それがeveのすべてだろう。
放送禁止 劇場版 ~ニッポンの大家族 Saiko! The Large family [DVD]
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- 発売日: 2009/12/16
- メディア: DVD
- 購入: 8人 クリック: 425回
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*1:
*2:
https://youtu.be/_FOecM65wFI?t=337
*3:
https://youtu.be/DnuK99wScCY?t=103
*4:ウィキペディアの執筆者,2018,「恋人 (タロット)」『ウィキペディア日本語版』,(2018年12月10日取得,https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E6%81%8B%E4%BA%BA_(%E3%82%BF%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88)&oldid=70916956).
*5:ウィキペディアの執筆者,2019,「6」『ウィキペディア日本語版』,(2019年4月19日取得,https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=6&oldid=72436563).
*6:ウィキペディアの執筆者,2019,「隠者 (タロット)」『ウィキペディア日本語版』,(2019年2月13日取得,https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E9%9A%A0%E8%80%85_(%E3%82%BF%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88)&oldid=71651318).