刺激中毒

今日が命日でもいいように、過去を悔やまず、未来を恐れず、現在を生きる。

『絵本 えんとつ町のプペル』が泣けると話題に

 

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お題「好きな作家」

 

『絵本 えんとつ町のプペル』を読んで

 

ぼくが映画化されるよ!

 

まだ絵本を読まれていない方は、全ページ無料公開されているので、この機会に閲覧してみてください!

 

r25.jp

 

端的に感想を言うと、泣きました

 

 煙に覆われたえんとつ町は現代の日本を表しています。

 

 上空は灰色で、誰も興味を示さない。煙の上に広がる、きらびやかな星々の存在なんて誰も信じていない。でも、ルビッチやプペルは、例え周りから攻撃されようとも、上を目指して突き進む。

 

 夢を語って嘲笑されようとも、「ゴミ人間」と揶揄されても、行動を止めない2人。そんな彼らだけが、美しい星空を拝める。

 

 さらに言うと、ルビッチが子供からイジメられる場面があるのですが、その台詞が印象的です。

 

空気をよめよ。おまえもコッチに来い*1

 

 これは日本に蔓延する同調圧力、横並びを好む国民性を象徴しているように思えました。彼らは夢を語る人を嫌いがちだし、自分達みたく無能でいてほしい。

 

 ここで一度、ルビッチはプペルと決別する道を選びますが、プペルは彼への友情を捨てていませんでした。だからプペルは、風船を積んだ船にルビッチを乗せ、彼を煙の上へ連れて行くのです。

 

 ここに、仲間の大切さが含まれています。プペルは裏切られてもルビッチを信じ続けたし、だからこそ美しい『ホシ』を眺める事が出来た。

 

 ルビッチの父親が、ルビッチに向けて発した言葉を引用します。

 

他の誰も見ていなくてもいい。

黒い煙のその先に、お前が光を見たのなら、

行動しろ。思いしれ。そして、常識に屈するな。

お前がその目で見たものが真実だ。

あの日、あの時、あの光を見た自分を信じろ。

信じぬくんだ。たとえ一人になっても。
*2

 

『映画 えんとつ町のプペル』のプロローグ

 

 この絵本を書く以前の時点で、西野さんは映画化を見据えていました。*3

 

 さらに言うと、プロローグは西野さんのブログで公開されています。

 

ameblo.jp

 

 絵本とは物語が大幅に変わり、火あぶりの刑が描写されるなど、かなりおどろおどろしい話に受け取れます。

 

 また、絵本では描かれなかった「そもそも『えんとつ町』とは何なのか?」という秘話が、ここで明らかになりますね。

 

 しかも、ヒーロー物に出てくるような悪の秘密結社の如く描写される、中央銀行が登場します。これは現代の資本主義社会へのアンチテーゼなのかな?と思いました。

 

 さらに言うと、ルビッチの父『ブルーノ』が主人公として登場します。絵本では台詞で描写される程度だったので、その全貌が明かされていませんでした。

 

 西野さんのブログによると"『ブルーノ』の名前の由来をおもくそ検索すると、全ての点が繋がる"*4と仰っていたので検索した結果、何人かモデルと思わしき人が見つかりました。

 

ルビッチの父、ブルーノのモデルとは?

 

 まずは経済学者のブルーノ・フライ幸福度をはかる経済学という著書で有名。彼について引用します。

 

経済人の概念の批判で最もよく知られている。フライは「経済人という概念が内因的動機よりも外因的動機を極端に強調している」と批判している。*5

 

 プロローグを読む限り、ブルーノは現在の資本主義社会に疑問を呈し、精神的な豊かさを追い求めている人物の様に受け取れます。

 

 また、自分の正義を握りしめて突き進む人物として描かれるようですが、ここはジョルダーノ・ブルーノがモデルなのかな?と思いました。

 

 彼について引用します。

 

イタリア出身の哲学者、ドミニコ会の修道士。それまで有限と考えられていた宇宙が無限であると主張し、コペルニクスの地動説を擁護した。異端であるとの判決を受けても決して自説を撤回しなかったため、火刑に処せられた。思想の自由に殉じた殉教者とみなされることもある。彼の死を前例に考え、轍を踏まないようにガリレオ・ガリレイは自説を撤回したとも言われる。*6

 

 また、戦いが描かれるとブログに書かれていますが*7、もしかしたらブルーノは話し合いによる解決を望むのかな?

 

 だとすれば、アンジェロ・ブルーノもモデルの一人に挙げられるでしょう。

 

フィラデルフィアを支配したマフィア組織フィラデルフィア・ファミリー(Philadelphia crime family)のボス。暴力よりも話し合いによる問題の解決を好んだ為、「穏やかなるドン」との評判を得ていた。*8

 

 そして、新しい通貨に対して極端な否定をせず、受け入れる姿勢を見せる所は、ブルーノ・ル・メールを重ねられます。

 

フランスのブリュノ・ルメール経済相は、イノベーションを抑圧することのない規制が必要であると強調し、フランスが、世界の主要な金融センターの中でもっとも早く、ICOを行う企業に対する臨時立法の枠組みを提案するつもりだと語っている。「ブロックチェーン革命を見逃してはならない」とルメールは発言している。*9

 

 こじつけようと思えばもっと出来るのですが、これくらいで終わります。

 

 最後に、西野さんはモデルの一人として坂本竜馬を挙げています。

 

 映画内にも黒船が登場し、鎖国している『えんとつ町』に現れ、そこで勢力争いが起きるという展開。えんとつ町における坂本竜馬はブルーノだ、と。

 

詳しくは、西野さんのブログで

 

ameblo.jp

 

映画化たのしみだね!

 

絶対映画館へ足を運ぶし、感想記事も書きます!

 

 

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