牛の生ハム
昨日、兄弟子の店へ呑みに行った。
— ビッグボーイ@銀髪の蕎麦職人 (@mxbfn2hyio2ghnZ) September 25, 2019
「最近は師匠から怒鳴られても慣れっ子になりましたよw」って言ったら「慣れちゃ駄目だろ。怒られて平然としていたら、そこで成長が止まるぞ」と叱られた。冗談でも言うべきじゃなかったと反省。
師匠から宿題を出された。「店員さんへ酒を奢れ」
酒好きからしたら当たり前の事らしいが、俺にとっては無理難題。そもそも、初めて行った店で店員さんと喋れる事自体珍しい。
俺は酒を飲んでも性格がそのままなので、口下手な自分は変わらない。だから、泥酔したって他人へ絡んだり出来ないんだ。
そんな俺へ、「店員さんと酒を交わせ」という課題を出された。もちろん二つ返事で「了解しました」
焼き豚足
俺なりのコミュニケーション。メニューを見て料理を選ぶのではなく、店員さんのオススメを聞く。好きな食べ物を訊かれたりして、雑談には入れる。その中から会話のタネを見つけ、次の話題へと移る、という流れ。
こうやって、頭の中で組み立ててから会話へ挑む。じゃなきゃ一言も喋らないから。
こんな事だったら、飲んで性格変わる人の方が羨ましいとすら思える。酔って人柄が変わるのは裏表がある事の表れらしく、酔った時の様子が真の姿とも言う。という事を加味すると、俺は誰に対しても本音でぶつかっている。お世辞なんて言わないし、社交辞令や冗談も苦手な方だ。だから、人付き合いが出来ない。
そういう『嘘』を言えるのも一つの話術で、身に着けたい能力。
師匠は呑み屋で接客を学んで来いと言う。なぜなら、「お前のやっている事は、他の人でも出来る事じゃないか?」と言われたからで、そんな現状が嫌になり、成長を望むようになった。
確かにそうなんだ。10代で蕎麦の修業をする事も銀髪に染める事も、ブロガーとしてやっていく術だって、真似しようと思えば誰でも出来る。個性が無い。
店の蕎麦を任されている事に、少なからずプライドとプロ意識を持って挑んでいるので、店にとって重要なポジションに居るとすら思っていた。
だが、師匠は天狗の鼻をへし折る為に否定してくださったんだろうと慮る。俺がこの店にとってなくてはならない存在に成る為には、接客のスキルアップが必要なんだと考えた。
それまでの俺はキッチンの仕事に重点を置いていて、ホールはアルバイトの方にやっていただいていた。後輩の能力に甘んじて、俺は仕事面での成長に関心を持てていなかった。
だからこそ、勉強がしたいと望んだ。そしたら、仕事云々以前に人間性の問題であると叱られた。なので、退勤後に家に籠る生活を改めろ。そう言われた訳だ。
具体的には、居酒屋での1人呑み。最低でも2軒はまわるように言われている。1人で行く事を勧めてくるのは、誰か連れて行けばその人の話術に頼ってしまう節があるからだろう。
1人なら、場が盛り上がる術は店員や他のお客さんとの交流にある。だからそう仰ったんだろうと思った。
という事で、今日は終電まで4軒ほど飲み歩いた。いくつか店を視ていて思うが、やっぱり接客は店の顔なんだと改めて思う。
今日飲んだ所なんか、大学1年生の店員さんがMCの如くトークをまわしていて、ほんと尊敬した。俺には出来ないし、こういう話術が個性であり魅力なんだと感じた。
師匠と出逢うまで呑み屋へ足を運ばなかったので、ここには俺の知らない世界が広がっているんだと感じたし、大袈裟かもしれないけど、俺にとって学びの場だと思った。
少なくとも、週1回はやろう。この生活はルーティーンにしていく。