白紙に自分の筆で意義付けしていく
確固たる哲学は色彩の如く美しくて
美術館の絵画なんて誰かの作画だと
そうやって自らの意思を妥協しない
誰も信仰せずに内なる神を崇拝する
そういう姿に憧れを抱き続けている
綺麗事を並べるだけの僧侶に成らず
背中で語るような男に自らを重ねる
自分の理念を体現するような生き様
そうやって死んでいく美しさを感じ
僕もこういう人になるんだと思って
そうやってここまで来たんだと自負
でもそれは大言壮語だと反省したら
いつの間にか立ち止まっている自分
薄志弱行が脳内のタトゥーになって
あの男と離れ始めているという不安
歩み止めれば現状維持だと解ってる
だから僕は目の前にいるあの男へと
近付いて行く決心をして生きている
『おじいちゃん』