トライポフォビア

 

 沢山の大人に「なぜ働かないの?」と訊かれてきました。でも私は「働きたくない」のではなく、怖いのです。多くの人が集まっているのを見ると心地悪くなり、えずく事が多々ありました。あまつさえ吐く事だってあります。
 食事だって物によっては怖いです。パンの小さい穴、茶碗に盛られた米、スープに沈んだ麺。袋に詰まった菓子でさえ。とにかく、何かが山ほど集まっていると怖いのです。理由は私にも解かりません。
 外に出ると沢山の車が走っています。人ごみもあります。だから、私にとって外は心地悪い場所なんです。石も怖いので道路を歩けません。幼い頃からなので友達も出来ませんでした。幼稚園児の頃、空に雲が幾つもあるのを見てトイレの個室に逃げた事だってあります。
 自分の指ですら怖くなってきた時、施設に入れられました。何本もある柵が怖いので常に壁を向いています。
 そこでは、一個一個、皿にサプリメントを置かれます。それと点滴で何とか生きながらえていますが、胃の中に集合したサプリメントを想像してしまい、喉に指を突っ込みました。そこで顔を何者かに舐められている感覚がして、目を醒ますと犬がいました。餌をあげました。二度寝します。
 
 
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